Blog 校長ブログ

2025.01.24
③板宿児童館
朝を迎え、むくんだ顔をした4人で菓子パンをかじった後、ボランティア部顧問に状況報告の連絡をしました。スマホどころか、PHSもまだ持たない時代、当然公衆電話からでした。「お疲れ様!先生今日は倉庫ではなく、板宿(いたやど)児童館というところに行ってください。被災者の方々に支援物資を配給する作業を手伝ってください!」と指令を受けました。早速ナビ役の生徒が地図を広げ場所を確定。「神戸市須磨区板宿町」に向かって出発しました。
「いやぁ、助かるわぁ!ありがとう!」と関西弁で出迎えてくださった3人の先生方。背の高い穏やかな人柄がにじみ出ている館長先生、子どもたちのお母さんのような役回りの先生、明るくてテキパキと事務仕事をこなす若手の先生。先に言いますが、この3人の先生方との出会いによって、私たち4人は不安や緊張が取れ、全力で支援活動に取り組むことができました。
私たちが取り組んだ支援活動は、児童館の体育館に動線を作り、全国から寄せられた物資、主に生活用品を並べ、地域の被災した方々に配給するというものでした。不謹慎かもしれませんが、子供の頃の「ままごと」を思い出す、とてもやりがいのある作業でした。ティッシュ、トイレットペーパー、生理用品、粉ミルク、子供の下着、タオルなどを配置し、1日に2回、9時と13時に地域の方々に開放し、動線に従って歩いてもらい、私たちが平等に手渡しで配給する、というものでした。時間が近づくと外で列になって待っています。開放して30分以内にはすべてなくなります。かなりの量を準備するのですが、あっという間になくなります。次の配給時間までに大慌てで段ボールから出し、少しでも多く!とコンパクトに並べる工夫をしたものでした。
「良かったら児童館の2階の部屋を使っていいよ!水回りもひと通り揃っているから寝泊りもできる。私たちも助かるからここに居てくれへんかな?」とありがたいお言葉をいただき、私たちは感謝の気持ちでいっぱいでした。支援活動に来たのに、私たちが支援を受けるなんて。「明日からも頑張ろう!」と4人で手をつなぎ、眠りにつきました。