Blog 校長ブログ

2025.01.27
④メロンパン
板宿児童館の先生方のご厚意により、寝泊りできる場所を確保できた私たちは、より一層集中し活動しました。実は私たち以外にも大学生が支援活動に来ていました。東京の某名門大学のボランティア部の学生たちです。(ロゴの入った帽子を被っていたので。)お揃いの帽子から気合いは十分に感じられましたが、少し残念だったのは、児童館の先生方の指示があるまでずっと漫画を読んでいました。指示があればサッと動く。でもまた漫画を読む・・・。片や生徒たちは、「少し休憩してね。」と言われても歩き回って掃除をしたり、より効率的になるように体育館の動線を変えてみたり、とにかく自分たちがやれることを見つけて、迷ったことはどんどん聞いて、配給所となっている児童館内を整えていきました。そんな様子もあり、先生方は私たちに2階を提供してくれたのかもしれません。(ちょっぴり生徒の自慢をしてしまいました)
支援物資の配給の他にも役割をいただきました。そのひとつが子どもたちの相手をすることです。「児童館」ですから、学校終わりの子どもたちがたくさん集まってきます。震災から1か月以上経っていましたが、板宿地区内は厳しい状況下の世帯も多く、ライフラインも完全ではありません。小学校も給食を提供できるまでに至っていませんでした。私たちは配給作業終了後に子どもたちの相手をしました。遊んでくれる高校生がいることが嬉しいのか、みんな高校生に寄ってきました。児童館ではおやつとしてメロンパンと牛乳を配るのですが、給食が再開していない、そして親がまだ家事ができない子もいて、その「メロンパン」が一日の主食になっている子もいました。「毎日メロンパンやねん。帰ってもご飯ないねん。私、メロンパン好きやで!」と私に顔を近づけてパクッと食べる笑顔が、今でも脳裏に焼き付いています。