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2025.02.05

脳に喰わせろ!~南極料理人 篠原洋一氏~

昨日の続きです。父母の会理事会 第二部として、毎年講演会を行っています。今年の講師は・・・

南極観測隊の料理人として、これまで二度にわたり任命された経験を持つ、篠原洋一さんです!越冬隊の一員として1期1年間を二度経験しているので、合計2年間、南極で生活をした経歴を持つ篠原さん。どんな話をされるのか、とても楽しみでした。

めちゃくちゃ早口なのですが(1時間という制限時間で依頼してしまったことが失礼だったのかもしれません!)、活舌抜群でクルクルと話が展開していきました。

南極での過酷な生活体験を話されるのかなと思いきや、もちろん、その要素もありましたが、元は「料理人」なので、南極であれ、食の大切さを中心に伝えてくださいました。

ブリザードでも起きようもんなら、天地の方向感覚もなくなり、その恐怖からパニックを起こし死に至ることもある南極での生活。そんな中での「唯一の楽しみ」と言っても過言ではないのが食事だそうです。越冬隊31名分の食費は、一日2,980円と決まっているそう。一年分の様々な食料を積み込んで出発し、現地でやりくりするそうです。

「毎日同じメニューばかり」とか、「手を抜いた料理」ですと、心がすさみ仲間同士で諍いが起きるそうです。そこで篠原さんは「南極料理人」の手腕を発揮!例えば、一日の規定食費2,980円分の食材を使わず、工夫して安価に抑える。日々の食事に強弱を付けて、月に一回は必ず大ご馳走を振る舞う。隊員は心の底から喜び、感謝し、幸福感に満たされるそうです。「食」で「脳」を支配する。篠原さんは、まさに「脳に喰わせる」料理人です。とても聴きごたえのある講演でした。ありがとうございました!

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