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2023.04.19

校長メッセージ

気になる親子

浜松からの通勤時、豊橋に入ってしばらくすると、必ず「赤」で止められる信号があります。しかも「赤」が長い笑。その交差点付近でこの4月から気になる親子を見かけます。ランドセルに黄色のベロを付けているので、ピカピカの1年生かと思われます。まだ小学校に慣れないのかな、お母さんも一緒に歩いてきて、その交差点で「行ってらっしゃい」と見届けたいのだと思いますが、本人は下を向いてトボトボと5歩くらい歩いてはお母さんの元に戻り、お母さんはしゃがみこんで声をかけ背中を押し、また、トボトボと・・・。そんなやり取りを何回も繰り返します。(赤信号、長すぎですね。)
つい今朝は、下の弟君もお母さんの傍らにいて、行きたがらないお兄ちゃんに抱きついて、励ましているかのようでした。お母さんは、お兄ちゃんをぎゅう~っと抱きしめて声をかけています。信号が「青」になって、私は流れに乗って走り出すのですが、その親子を見ていて、いろんなことを思います。まず、私はあんな風に根気よくできたかなと。育児とは、その時その時は必死ですが、後になって振り返ると反省ばかりです。「完璧な育児、正解の育児なんてない」という育児本の言葉に、自分自身の折り合いをつけてきました。ただ、子供が成人になって「成長したなぁ」と嬉しく思う瞬間がありますが、その瞬間はただではやって来ません。大変だったこと、苦しかったことを数えきれないくらい乗り越えて、はじめて、やって来ます。つまり、育児は苦労ありきということです。それを実感しています。
だから、交差点のお母さん、いや、新学期で子供のことが不安な全国のお母さん、子供の成長を信じて、今を乗り越えてほしいな、苦労してほしいなと思います。心からエールを送ります。
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