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2023.05.04

校長メッセージ

92歳からの手紙

こんにちは!ゴールデンウィーク、お天気が良くて気持ちいいですね!ちょっと野暮用で学校に来てみたら、体育館ではバスケ部が他校を招いて練習試合、職員室ではここぞとばかり、日々のやり残した仕事を、自分のペースでゆったりと取り組む先生たち。生徒がいない分、ご自身のペースで仕事ができるので、心なしか表情がほころんでいます。「休日に仕事!?」ではなく、休日の過ごし方は先生方それぞれでいいと思います。つい学校に来てしまう先生方、それはそれで、ありがたい限りです。
今日は少し、学校の話題から離れます。私は大学時代、スキー部に所属していました。「私をスキーに連れてって」の、スキーが大ブームの時代です。きっかけは高校の修学旅行。初めてスキーを体験し、楽しかったのと同時に山々の雪景色に見惚れ、スキー部のある大学に行く!と決めました。無事大学生になり、スキー部に入部。そこからの4年間はスキー中心でした。シーズンである12月~3月の4か月間は、長野県白馬村の五竜遠見スキー場の「民宿かじや」で先輩と共に居候生活。それが4年間です。その日々を綴ったら本になってしまうので笑、ここでは端折りますね。当時のかじやさんの女将であるおばあちゃんに、私は本当にお世話になりました。一言で言うと、とても厳しくとても優しい人です。一緒に居候生活をしたひとつ上の先輩とは、今でも繋がり、会えた時は当時の話で時間を忘れてしまいます。先輩はアメリカ在住のため、たまの帰国時はチャンス!何とか時間を作ってもらい会うのですが、この3月に会えたのです。春休みということもあり、思い切ってふたりでおばあちゃんに会いに行きました。丁度10年ぶりでした。
いつもと変わらない笑顔と白馬の方言で出迎えてくれ、私はたちまち大学生の自分に戻ります。今回初めて年齢を聞いたのですが、92歳とのこと!ということは当時、55歳くらいだったということ。家族経営の民宿で、お孫さんもいたしお客さんもみんな「おばあちゃん」と呼んでいたので、私もそう呼んでいましたが、55歳とはびっくりです。そして、3月にお会いした時も、当時と変わっていないのです。
手作りのおはぎ、自家製の野沢菜漬けをいただきながら近況報告。私たちが訪ねたことに何度も何度もお礼を言ってくれました。こちらこそです。
後日、お礼のお手紙とちょっとプレゼントを送ったのですが、お返事をくださったのです。(それはいつもです。電話、年賀状、手紙など、必ず返信してくれます。頭が下がります。)その92歳からのお手紙に、私は感服し、込み上げてしまいました。私を応援し気遣う内容なのですが、その中に「これからまだまだ沢山の苦労を背負い、自ら成長してください」とあったのです。56歳のいい大人が、たちまち大学生の頃に戻り、心の中で「はい!」と返事をしました。
92歳。その人生は軽々しく言葉では表せません。92歳からの手紙は、ずっしりと重く感じ、今後の私のお守りとなり、同時にこの歳になって宝物をいただいた気持ちです。
ということで、長くなりましたがお付き合いいただき、ありがとうございました。引き続き、良い休日をお過ごしください。
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